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【民法改正】自宅を遺産分割の対象外になる?

お金(生活)

民法の相続法が約40年ぶりに大改正されることになりました。

その改正内容は、主に配偶者が優遇される内容が多く盛り込まれている点に注目しておきましょう。

実際に施行されるのは2019年から順次となりますが、新民法は知っておいて損はありません。

これから紹介する改正ポイントはあくまでも暫定情報となっています。ほぼ確定だと言われていますが、内容が若干変更されることもあります。(現段階の情報としてご紹介します)

自宅を遺産分割の対象外になる?

配偶者の遺産分割により、子どもから法定相続分を捻出するために自宅を売却するしかないケースもあります。

しかし、2019年7月施行予定の民法改正では、自宅を遺産分割の対象から外すという内容が盛り込まれる予定となっています。(新民法903条

自宅を除外して遺産分割を行うため、配偶者は自宅に住み続ける権利を有することになるのです。配偶者以外の相続人(子供など)には不利ともいえる法律内容ではありますが、長く住み続けた居住権を重視した内容で、残された高齢の妻が住む場所がなくならないように考えられた法律でもあります。

ただし、条件があります。その条件は「婚姻期間が20年以上の夫婦」となっており、このことから20年未満の夫婦の場合はこの法律が適用されない点に注意が必要です。

条件さえ満たしていれば、自宅を取得した上で残った財産を遺産分割することになり、配偶者は法定相続分も多いことから、配偶者が多くの財産を受け取ることになります。

配偶者居住権が認められる

今回の民法改正で注目もされた「配偶者居住権」(新民法1028条~)

これは、配偶者が被相続人が所有していた建物に居住していた場合は無償で使用できる権利を指しています。

先ほどの「自宅を遺産分割の対象から外すという法律」の条件であった、婚姻期間は一切関係がなくなる点に注目しておきたいです。自宅が遺産分割の対象であっても、居住権はあるということになります。こちらも配偶者が有利になる法律となっていることがわかると思います。

しかし、こちらはやや問題点も考えられます。それは、配偶者居住権があって遺産分割対象の自宅に住んでいた場合、後に他の建物に移住することも考えられます。その際には自宅を容易には売却できない可能性があるのです。

老人ホームに入居なども考えられるでしょう。自宅を売却して入居費用にしたいというケースは相続人全員の同意が必要になってくるというわけです。

この法律は、想定される問題点を解消のためか、施行が遅れる見込みで2020年4月予定となっています。

ポイント

配偶者の自宅の相続に関して

  • 婚姻期間20年以上の場合は、無条件で自宅を取得できる
  • 婚姻期間20年未満の場合は、居住権を主張できる
  • 配偶者居住権で自宅に住み続ける場合は容易に自宅は売却できない