高齢化社会となり、「終活」を行う人も多いと思います。終活するにおいても、その領域の幅が広がりつつあり、ついに年賀状まで終活が使われるようになってきました。
その名も「終活年賀状」。年賀状を今後辞退するという旨を添えた年賀状ですが、なぜこのような年賀状を出すのでしょうか。
いろいろ調べていると、いまどきの理由が見えてきました。
人間関係を整理したいから
長年年賀状を出し続けていると、だんだんと疎遠になっている人にも年賀状を出しているものです。ただ、お互いに年賀状だけ出し合っているという関係で、他に付き合いはなさそうな人を「整理する」という意味で終活年賀状を出す人が増えています。
終活の一環で、本当に必要な人だけに絞っておくという意味で良いと思います。また、単にこなす感覚で行っていた「年賀状を出す」という作業を意味のあるものにするためにも、合理的だと感じます。
体力の問題が出てきたから
年齢による体力低下を理由に終活年賀状を送る人もいます。年賀状を送る作業って、意外にも体力を使うものです。年賀状のデザインから名簿管理などしっかりやればやるほど重労働になります。
この大変な行為から解放されたいという気持ちもよくわかります。本当に大切な友人や親戚のみに抑えるだけで、年賀状作業はグッと楽になるものです。
特に特定のタイミングで終活年賀状を送る人も多いそうです。たとえば、定年を機に年賀状をやめる人や米寿などの年齢の節目で年賀状をやめるなどです。
終活年賀状の例文
終活年賀状を出すにしても、どのような文面が良いのか気になる人は多いかもしれません。特に気になるのは、終活年賀状を出すにあたりその文面が失礼にあたらないか細心の注意を払うためにはどうしたら良いかです。
ネットで終活年賀状に使える文面を紹介しているサイトがあったので、ぜひ参考にしてください。
例文①
謹賀新年
○○様におかれましてはお健やかに新春をお迎えのことと存じます
さて 私も高齢になり 手足の衰えを感じるようになりました
毎年の年賀状も今年限りで失礼させていただきたいと思います
勝手ではございますが 今後も変わらぬおつきあいのほどお願い申し上げます
平成三十一年 元旦
出典:年賀状の文例 – 来年から年賀状を辞退したい場合-(年賀状プリント)
例文②
あけましておめでとうございます
お元気でお過ごしでしょうか
私も今年で○○(卒寿、米寿など)を迎えます
高齢になり今まで通りのお付き合いも難しくなってまいりましたので
本年をもちまして年始のご挨拶を失礼させていただきたいと思います
勝手ではございますがなにとぞご容赦ください
皆様のご健康とご多幸をお祈りいたしております
平成三十一年 元旦
出典:年賀状の文例 – 来年から年賀状を辞退したい場合-(年賀状プリント)
終活年賀状は増える傾向にある
最近は若年層を中心に年賀状を出す習慣が減りつつあります。シニア層においても、終活という意味で年賀状から離れるだけではなく、スマホの普及などからメールやLINEなどで送る人も増えています。
2025年には高齢者層がピークを迎えるにあたり、終活年賀状も増加傾向になるのではないかと思います。
年賀状は新年のあいさつを行うツールであって、メールやLINEで送ったとしても気持ちに変わりありません。時代の移り変わりとともにその形は変わっていってもいいのではないでしょうか。
また、毎年のように年賀状を作るにあたり大きな労力や負担になっているのであれば、一層のこと人間関係を整理し、これからは年賀状を出す枚数を減らすというのも断捨離の一環としても有効だと感じています。